福島に行って来ました。
2013.06.26 03:01|現場リポート|
昨年のあそび楽宿から、お招きした子ども達のお母さん方とのつながりが出来ました。
主にメールでの交流を続ける中で、直接会ってお話ししたい!
という想いが募り、4月末に会のメンバー4人で、福島へ行ってきました。
遅くなりましたがその時の様子を一部ご紹介させて頂きます。
お会いしたのはSさんとHさんのお二人。Sさんは2年間の避難生活を経て、この4月より福島のご自宅に戻ってこられました。Hさんは仙台市のご実家に二人のお子さんを区域外転校させ、ウィークデーは仙台で、週末は福島のご自宅で過ごすという生活を現在も続けておられます。
福島では、放射能汚染は元に戻りつつある、という世間の雰囲気があるようです。誰も心配を口にはしない。放射能汚染について口にすると、「なんでそんな事を言うの?」「復興に水を差すな」という視線を感じることもあるとか。スーパーでは、地元産の食品(野菜、お魚など)のコーナーがもうけられています。もう安全だから、地産地消しましょう、ということなのでしょうか……。
お二人のお母さんともに、食べ物は出来るだけ県外の物を選んで買い、水は絶対に水道水は飲まないとのこと。ここ鎌倉でも、汚染を気にし続けることはとても疲れます。ましてや汚染がひどいといわれる福島だったら……安全だと思わなければ暮らしていけない、というお気持ちになるのも無理からぬ気がします。
Hさんのご主人の実家では桃を作っており、昨年は農協の検出器では検出限界値だったとか。しかし、内緒で測定をしてみたところ47Bq/kgの数値が。お義父様は「うちの桃は汚染されてなどいない。どこに出しても恥ずかしくない桃だ。」と胸を張り、子どもたちに「桃は皮ごと食べるのがおいしい食べ方なんだ。」と食べさせる姿を辛い思いで眺めているそうです。Hさんはどうしたらいいか迷う日々が続いていて、結論が出せないまま来ています。結論が出れば気持ちは楽になるだろうけれど、それが出せないので辛い。
避難して戻ると、いじめられる事が多いといいます。中学生になって最近戻った女の子で、ひどいいじめにあっている子がいるそうです。Sさんご自身も(これは、いじめでは?)という対応を受けたことがあるそうです。
Sさん家族のご自宅は(避難している間に)自費で除染されたとのこと。「県の除染は待っていてもなかなか順番は回ってこないから……」というのがその理由。かかった費用を県や東電に請求しましたが、賠償金が出ていることを理由に断られました。除染はその使い道の一つとみなす、というのが東電や県の見解のようです。
福島に戻っても外に出られない、運動できない環境は未だ変わらず。ご自宅が福島駅からすぐ近くというHさんのお話では、子どもたちは外で遊んでおらず、もっぱら家の中で過ごしているとのこと。近所の公園も除染が済んでいるはずだけれど、誰も遊びに来ないし、最近はロープが張られている状態。子どもたちは自然と体を動かすことが減り、ゲームで遊ぶのがもっぱらだとか。福島の海に関しては、遊びにいく人はほとんどいないとか。やはり多くの方が、汚染されていることをはっきりと自覚していることの証なのかもしれません。
私たちが行った日、福島駅前のモニタリングポスト0.22μ㏜/hと表示。しっかり除染している場所なので数値は低かったです。とはいえ、その値は事故前には考えられなかった数値でもあります。
Sさん・Hさんのお話は聞いていると胸が詰まって来てしまい、涙が出そうになるのを必死にこらえながら聞きました。子どものために今までの暮らしを犠牲にする選択をしたものの、その先に光が見えないというのは、どう気持ちを持続させてゆけばいいのか……混迷の状態はまったく解決されていないと感じました。それだけに、『かまくらあそび楽宿』のような企画は、やはり必要だと思いました。 屋外生活を制限されている子どもたちに、自然の中で思いのままに過ごせる時間をプレゼントしたい。子どもたちだけでなく大人の私たち自身も一緒になって心も体も開放できるものを作り上げたい。そこで交流が生まれる経験は、未来を創る私たち、そして子ども達にとって、 目には見えないけれど、たしかな力になると感じました。
(記:福島訪問隊)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Mママ、カズロウさん、庸子さん、琴恵さんの4名が福島・郡山を訪れ、4人のお母さんとお茶してきました。真剣な話あり、楽しいお喋りあり、訪問隊4名にとっても、報告を受けた居残りスタッフにとっても、胸にのこる半日となりました。上記、福島での状況を知ってもらうための内容になっており、深刻な印象が強いかと思いますが、ふくしまっ子のお母さん達は、前向きで明るくて楽しい方が多いんですよ^^。この楽宿を通して、そんなお母さんたちと知り合いになれることの幸運を、改めてしみじみ感じています。
*楽宿支援金のお振り込み先*
郵便貯金口座:記号:10250 番号:59617841
名前:5年後10年後こどもたちが健やかに育つ会 鎌倉
※他の金融機関からのお振込の場合
店名:ゼロニハチ 点番:028 普通:5961784
どうぞよろしくお願いいたしまする〜m(_ _)m
(記事掲載:Okado)
主にメールでの交流を続ける中で、直接会ってお話ししたい!
という想いが募り、4月末に会のメンバー4人で、福島へ行ってきました。
遅くなりましたがその時の様子を一部ご紹介させて頂きます。
お会いしたのはSさんとHさんのお二人。Sさんは2年間の避難生活を経て、この4月より福島のご自宅に戻ってこられました。Hさんは仙台市のご実家に二人のお子さんを区域外転校させ、ウィークデーは仙台で、週末は福島のご自宅で過ごすという生活を現在も続けておられます。
福島では、放射能汚染は元に戻りつつある、という世間の雰囲気があるようです。誰も心配を口にはしない。放射能汚染について口にすると、「なんでそんな事を言うの?」「復興に水を差すな」という視線を感じることもあるとか。スーパーでは、地元産の食品(野菜、お魚など)のコーナーがもうけられています。もう安全だから、地産地消しましょう、ということなのでしょうか……。
お二人のお母さんともに、食べ物は出来るだけ県外の物を選んで買い、水は絶対に水道水は飲まないとのこと。ここ鎌倉でも、汚染を気にし続けることはとても疲れます。ましてや汚染がひどいといわれる福島だったら……安全だと思わなければ暮らしていけない、というお気持ちになるのも無理からぬ気がします。
Hさんのご主人の実家では桃を作っており、昨年は農協の検出器では検出限界値だったとか。しかし、内緒で測定をしてみたところ47Bq/kgの数値が。お義父様は「うちの桃は汚染されてなどいない。どこに出しても恥ずかしくない桃だ。」と胸を張り、子どもたちに「桃は皮ごと食べるのがおいしい食べ方なんだ。」と食べさせる姿を辛い思いで眺めているそうです。Hさんはどうしたらいいか迷う日々が続いていて、結論が出せないまま来ています。結論が出れば気持ちは楽になるだろうけれど、それが出せないので辛い。
避難して戻ると、いじめられる事が多いといいます。中学生になって最近戻った女の子で、ひどいいじめにあっている子がいるそうです。Sさんご自身も(これは、いじめでは?)という対応を受けたことがあるそうです。
Sさん家族のご自宅は(避難している間に)自費で除染されたとのこと。「県の除染は待っていてもなかなか順番は回ってこないから……」というのがその理由。かかった費用を県や東電に請求しましたが、賠償金が出ていることを理由に断られました。除染はその使い道の一つとみなす、というのが東電や県の見解のようです。
福島に戻っても外に出られない、運動できない環境は未だ変わらず。ご自宅が福島駅からすぐ近くというHさんのお話では、子どもたちは外で遊んでおらず、もっぱら家の中で過ごしているとのこと。近所の公園も除染が済んでいるはずだけれど、誰も遊びに来ないし、最近はロープが張られている状態。子どもたちは自然と体を動かすことが減り、ゲームで遊ぶのがもっぱらだとか。福島の海に関しては、遊びにいく人はほとんどいないとか。やはり多くの方が、汚染されていることをはっきりと自覚していることの証なのかもしれません。
私たちが行った日、福島駅前のモニタリングポスト0.22μ㏜/hと表示。しっかり除染している場所なので数値は低かったです。とはいえ、その値は事故前には考えられなかった数値でもあります。
Sさん・Hさんのお話は聞いていると胸が詰まって来てしまい、涙が出そうになるのを必死にこらえながら聞きました。子どものために今までの暮らしを犠牲にする選択をしたものの、その先に光が見えないというのは、どう気持ちを持続させてゆけばいいのか……混迷の状態はまったく解決されていないと感じました。それだけに、『かまくらあそび楽宿』のような企画は、やはり必要だと思いました。 屋外生活を制限されている子どもたちに、自然の中で思いのままに過ごせる時間をプレゼントしたい。子どもたちだけでなく大人の私たち自身も一緒になって心も体も開放できるものを作り上げたい。そこで交流が生まれる経験は、未来を創る私たち、そして子ども達にとって、 目には見えないけれど、たしかな力になると感じました。
(記:福島訪問隊)
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Mママ、カズロウさん、庸子さん、琴恵さんの4名が福島・郡山を訪れ、4人のお母さんとお茶してきました。真剣な話あり、楽しいお喋りあり、訪問隊4名にとっても、報告を受けた居残りスタッフにとっても、胸にのこる半日となりました。上記、福島での状況を知ってもらうための内容になっており、深刻な印象が強いかと思いますが、ふくしまっ子のお母さん達は、前向きで明るくて楽しい方が多いんですよ^^。この楽宿を通して、そんなお母さんたちと知り合いになれることの幸運を、改めてしみじみ感じています。
*楽宿支援金のお振り込み先*
郵便貯金口座:記号:10250 番号:59617841
名前:5年後10年後こどもたちが健やかに育つ会 鎌倉
※他の金融機関からのお振込の場合
店名:ゼロニハチ 点番:028 普通:5961784
どうぞよろしくお願いいたしまする〜m(_ _)m
(記事掲載:Okado)